銀座 皮膚科 美容皮膚科 形成外科 しみ しわ たるみ

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目次

しみ・そばかすレーザー治療Q&A

このページでは、しみ・そばかす治療において、実際にお問い合わせのあった質問への回答例を紹介します。回答は当院の診療を基準にしています。他院様の診療に当てはまるとは限りませんので、ご了承ください。

 

Qスイッチルビーレーザーによるしみ・そばかす治療Q&A

このQ&Aの回答については、当院での診療を基準にしています。
当院以外のクリニックの診療に当てはまるとは限りません。
同じ治療機器・医薬品を使用していても、治療方法・効果は大きく異なる場合も多々ありますので、予めご了承ください。

 

Qスイッチルビーレーザーについて

 

しみは本当にレーザー治療で取れますか?

適切な方法で治療すれば取れることが多いです。 しみにはたくさんの種類があり、それぞれに治療方法が異なります。正しく診断し、状態や種類に合った治療方法を選択し、適切に治療を行えば、通常はとても満足度が高い結果が得られます。

 

 

しみのレーザー治療後にはガーゼが必要ですか?

当院では、しみ治療後にガーゼを使用することはありません。ワセリン特殊なシールで保護することが多いです。 治療法によっては、治療後かさぶたができる場合があります。かさぶたをそのままにしておく方法もあるのですが、治療後の患部にとって最適な条件ではありません。また、患部をそのまま露出すると外部からの刺激を受けやすく、洗顔やメイクなどに制限がありますので日常生活上での管理も難しくなります。特殊なシールを貼ることにより、患部の治りが良くなり、管理も楽でかさぶたそのままの状態より圧倒的に目立ちません。そのため、ほとんどの方がこのシールをご使用になられます。
⇒シールについてはこちら

 

 

他院でしみのレーザー治療をしましたが、しみが全然取れませんでした。診てもらえますか?

診察は可能です。 しみのレーザー治療は、一般的に考えられているほど簡単ではありません。治療を担当する医師が適切な知識と技術をもって治療しなければ、満足な結果を出すことは難しいと考えます。しみが取れない理由はいろいろありますが、診断や治療法が間違っている、照射出力が足りない、アフターケアが足りないなどです。お話を詳しく聞かせて頂くことにより、大体の場合は理由も特定でき、対処法もアドバイスできるはずです。ご気軽にご相談ください。

 

 

しみの治療は痛いですか?

痛みは少ないのでご安心ください。 シールやクリームの麻酔、また必要であれば注射の麻酔をしますので、痛みは心配ありません。フォトシルクプラスなどは、とても冷たいジェルを塗布しながら施術いたしますので、あまり痛みを感じることはありません。

 

 

しみの治療器にもいろいろ種類がありますが、機器によって効果は違ってくるものなのでしょうか?

効果の違いは様々な要素が原因となります。 当院では、しみのレーザー治療にQスイッチルビーレーザーというメラニン色素の除去に最も効率的な機器を用います。同じしみ用のレーザー治療器でも、Qスイッチヤグレーザー、Qスイッチアレキサンドライトレーザーなどたくさんの種類があり、それぞれ特性が違います。 機器の性能や特性の違いによる効果の違いもあるのですが、それより大きな要素が、実際に治療する医師の知識や技術です。いくら優秀な機器でも、適切な設定・操作で治療しないと、本来持っているポテンシャルは発揮できません。 

 

 

しみやイボのレーザー治療は健康保険を適応できますか?

当院では原則的に自費診療になります。ご了承ください。当院で、 しみやイボの治療に使用するレーザーはQスイッチルビーレーザー、炭酸ガスレーザーです。Qスイッチルビーレーザーに関しては、しみ治療には保険適応はなく、アザ治療(太田母斑、扁平母斑など)にのみ保険適応があります。炭酸ガスレーザーに関しては、現在保険適応で認められているものはありません。当院では、 保険適応のない疾患に架空の保険病名をつけて保険診療をする行為(不正請求=違法行為)は一切行いません。

 

 

しみ取りレーザーの治療をしたのに、かさぶたになりませんでした。どういうことでしょうか?

いろいろな原因が考えられます。こちらに詳しく説明していますのでご参照ください。

 

Qスイッチレーザー後、患部に直接化粧をしてしまいました。大丈夫でしょうか?

治療後に起きる赤みや色素沈着の強さや期間は、治療時または治療後の患部へのダメージの大きさに影響されます。ちょっとの我慢ができずに雑に扱えば、後々に長く続くお悩みになってしまう可能性もあるのです。理想的には、シールを貼って完全に保護することですが、どうしてもシールを貼れない場合は、患部が受けるダメージを最小限にすることが求められます。
重要なのは、かさぶたを取らないようにすることです。
・治療直後で赤剥けのようになっているとき
⇒メイクはしない方が無難です。 
・治療直後でかさぶたがまだ軟らかいとき
⇒メイクはしない方が無難です。メイク時の擦過刺激でかさぶたが取れてしまう可能性があります。
・かさぶたが完成して乾いた状態
⇒強く擦らないように優しくメイクすることは可能です。 
・治療後5日~10日前後でかさぶたが取れた後
⇒ 強く擦らないように優しくメイクすることは可能です。
・かさぶたが取れた後
⇒メイク可能です。

 

 

老人性しみの治療に炭酸ガスレーザーを使用することはありますか?

しみの状況によっては、あり得ます。 通常の老人性しみには、通常Qスイッチルビーレーザーを用いるのがベストです。しみの組織を最小限のダメージで除去できるからです。炭酸ガスレーザーでも除去できますが、Qスイッチレーザーにくらべてダメージが強くなることが多いです。炭酸ガスレーザーは、主にイボの除去に使用します。イボには厚みがあり、色がついていないことも多いので、Qスイッチルビーレーザーでは除去が難しいことが多いからです。しみでもイボを併発しているもの、角質が厚くQスイッチルビーレーザーでは不十分なものは、炭酸ガスレーザーも併用します。

 

 

戻りシミが濃いですが、大丈夫でしょうか?

しっかりアフターケアができれば、通常は心配ありません。 戻りシミという医学用語はありませんが、通常、レーザー治療後における炎症後色素沈着を指します。しみ治療後の炎症後色素沈着は、さまざまな要因に影響されます。治療時・治療後の炎症の度合い、肝斑の存在、治療時のお肌の状態、レーザーの種類、治療時のメラニン周期、体質など…。もちろん、このような色素沈着は出ないに越したことはないのですが、どれだけ慎重に治療しても出るときは出るものだと考えています。よくあるパターン「前に治療したときは出なかったのに…」。前と今回では、上記の条件のすべてが違います。したがって、色素沈着の出方が違ってもおかしくないのです。大切なのは、まずしみがしっかり除去されているかどうか。これは、治療前のしみの状態とかさぶたが取れたときのお肌の色で判断できることが多いです。そして、アフターケアを行い炎症後色素沈着をしっかり除去することです。しっかりアフターケアを行えば、たいていの炎症後色素沈着は取れます。

 

Qスイッチルビーレーザー治療後でかさぶたが取れた後のケアの方法は?

一般的なスキンケアを徹底することです。 当院の場合、シミのQスイッチルビーレーザー治療後でかさぶたが取れた後のケアは、
・刺激しないこと(極力擦らないこと、肌に合わないものを使わないこと)
・紫外線予防をすること
・外用薬を使用すること
・しっかり保湿をすること
特に気をつけるべきは、不必要に触ったりこすったりする刺激です。擦る刺激は微小な慢性炎症を起こし、炎症後色素沈着の原因になります。 紫外線予防は言うまでもありませんが、外に出るなという意味ではなく、外に出るときには必要な紫外線予防をしてください。普段の生活であればSPF30程度のものでよいです。レーザー治療後に海水浴はおすすめできませんが、やむを得ず長時間炎天下にいる場合はSPF50程度のものをきっちり塗りなおしながら使用する必要があります。 外用薬を使用するのは、しみ治療後の色素沈着が自然経過では取れにくい場合があるためです。保湿はすべてのスキンケアの基本です。 こう見てみると、実は特別なケアというわけではなく、どれも一般的なスキンケアなのです。

 

 

ADMとシミ(老人性色素斑)は診察で区別できますか?

100%ではないですが、ほとんどの場合見るだけで区別できます。 それぞれに特徴がありますので、典型的な例では、見た瞬間分かります。ただし、しみ診療に慣れていないと、どれも同じに見えるかもしれません。ADMはよく肝斑と間違えられます。しみの種類により、治療方法が変わってくることもあるので、治療には正しい診断がとても重要です。

 

 

しみやそばかすがたくさんあり、すべて取りたいのですが、可能ですか?

100%は無理ですが、できるかぎり取ることは可能です。 当院の定額治療プランがおすすめです。当院では、目立つ大きいものだけではなく、普通に見ると分からないような小さいものまで、十分な時間をかけて、できるだけすべて照射するようにしています。目立つものだけを照射する、一般的なシミ取り放題コースとは別物だと自負しています。

 

 

しみのQスイッチルビーレーザー照射後に膿が出ました。化膿しているのでしょうか?

レーザー治療後で化膿することは稀です。 レーザー照射後には、患部より浸出液という液体が出てくる場合がありますが、これは膿ではありません。治療後にシールを貼った場合は、この浸出液によりシールが白く濁ります(こちら)。シールから沁み出てきた液体は、少し黄色味のある粘性の液体のため、膿と間違われることが多いです。実は、この浸出液には傷を早くきれいに治す成分がたくさん含まれています。 膿とは、細菌感染を起こした場合に分泌される液体です。顔の治療の場合は、細菌感染(化膿)することは非常に稀です。本当の膿が出る場合は、細菌感染を起こしていますので、患部の赤みや痛み・熱感が強く出ることが多いです。この場合には、適切な処置が必要です。

 

 

しみのレーザー治療後、かさぶた取れた後に周りの皮膚より白く見えますが、大丈夫でしょうか?

レーザー治療で、かさぶたになった部分は、新しい肌に生まれ変わってくすみがないため、周りの(くすんだ)肌とのコントラストで白く見えます。しばらく経過すると、周りの肌となじんで気にならなくなることがほとんどです。 注意すべきは、短い間隔で同じ部位に何回もレーザー照射を繰り返す場合です。肌の色素細胞が大きなダメージを受けてしまい、色素を出さなくなる場合があります(白斑化)。この場合も、時間の経過とともに回復してくることが多いですが、そうでない場合もあります。白斑化には、あまり有効な治療法がありませんので、予防が肝心です。レーザー治療を繰り返す場合には、十分に間隔を空け、患部のダメージが大きくなり過ぎないようにしなければなりません。

 

 

しみのレーザー治療後、 シールの上から化粧は可能ですか?

可能です。 しみのレーザー治療後は、お肌の表面のバリア機能が失われた状態なので、それを補うためにシールを貼るのがベストです。シールの種類にもよりますが、通常は防水構造になっていることが多いので、シールの上からお化粧やクレンジングが可能です。シールは、かなり強い粘着力があるので、簡単には剥がれませんが、なるべくシールが剥がれないように注意しながら慎重に行う必要があります。

 

 

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス )にトラネキサム酸などの内服薬は有効でしょうか?

通常、内服薬は有効ではありません。 ADM(メラノサイトーシス)に対しては、Qスイッチルビーレーザーなどの強いレーザー治療(HLLTと呼ばれます)が唯一有効な治療法だと考えています。ただし、ADMが肝斑と合併している場合は、治療条件をよくするために、トラネキサム酸などの内服薬(肝斑に有効)は有効です。トラネキサム酸を内服することにより、Qスイッチルビーレーザーなどの治療効率が上がりますし、治療後の炎症後色素沈着を軽減できる可能性があります。ただし、ADMへの直接的な効果は望めません。ADMが肝斑だと診断され、漫然と処方されているケースをよく目にしますので、注意する必要があります。

 

 

しみのレーザー治療後、患部が内出血になっていますが、大丈夫でしょうか?

しみのレーザー治療では、照射直後白くなり、その後徐々にかさぶたができるという経過が一般的です。しかし、しみにもさまざまなタイプがあり、レーザー治療直後から内出血(皮膚の中での出血)を伴う場合があります。このような所見がよく見られるタイプのしみは、褐色ではなく赤みやグレー色を帯びたものが多いです。このタイプ扁平苔癬様角化症と呼ばれ、自然に薄くなることがあるタイプです。レーザー治療後に赤みが長く残る可能性があるため、当院ではレーザー治療を避けることがあります。

 

 

しみのレーザー治療、1ショットでどの位の大きさのしみが取れますか?

機種によりますが、1ショットでカバー可能なのは、数ミリ程度の極小さなものです。 レーザー1ショットの大きさは、機種によってさまざまですが、たいてい5㎜前後ではないでしょうか。1ショットの形は、円形ではなく正六角形であることが多いです。その方が、大きなシミなどを治療する場合に、無駄な重なりや隙間がなく均一に照射できるからです。では、5㎜の大きさのシミであれば、1ショットで治療可能かといえば、そうとも限りません。シミは類円形(円形に近い形)をしていますが、さまざまな形をしています。1ショットから少しでもはみ出た部分があれば追加照射が必要です。一部分でも残存させれば、再発のリスクが高くなると考えられるからです。1ショットで完全にカバーできるシミの大きさは、レーザー1ショットの大きさよりある程度小さいと考えていた方が無難です。1ショット=〇〇円などと安価に見える価格設定では、実際の治療費が高額になることも多いので注意が必要です。

 

 

戻りシミ(炎症後色素沈着)に対してレーザー再照射は可能ですか?

しみのレーザー治療後の炎症後色素沈着(戻りシミ)に対する、レーザーの再照射に関して説明します。老人性しみ(日光黒子)が治療対象の場合は、適切な出力で照射されていれば、1回の治療で完全に除去できていることが多いため外用薬によるアフターケアで十分改善が可能であり、通常は再照射を必要としない場合が多いです。まれに、深い色素沈着(真皮性)などの場合は、外用薬などのアフターケアでは消失せずに、再照射が必要となる場合があります。この場合、当院では治療後1年以降を期間の目安にしています。十分な期間を空けずに炎症後色素沈着(戻りシミ)に対して、レーザーを再照射した場合は、瘢痕化や白斑化などのリスクが高くなります。白斑化は、治療による改善が難しいため、炎症後色素沈着(戻りシミ)に対するレーザー照射は慎重にならなければならないと考えています。

 

 

炎症性色素沈着(戻りシミ)はいつが一番濃いですか?

一般的には、治療後1か月前後がピークだと言われています。 その後徐々に薄くなり、6か月以内に消失するというのが通常の経過ですが、個人差があります。炎症後色素沈着(戻りシミ)が存在する期間は、治療時のダメージの大きさ、アフターケアの有無、日常生活上での扱い方、肌質など様々な要素に影響を受けます。顔で1年以上経過しても色素沈着が残っている場合は、再照射が必要になる場合があります。

 

 

しみのレーザー治療でかさぶたがまだらになったが大丈夫でしょうか?

適切な出力でレーザーを照射していても、かさぶたが均一であるとは限りません。しみの中にもある程度の濃淡があり、レーザーへの反応も違うからです。かさぶたが取れたときに、色素が残存していなければ気にする必要はないと思います。

 

 

Qスイッチルビーレーザーは照射直後に白く反応しますか?

Qスイッチルビーレーザーなどをしみに対して照射した瞬間に、白くなる現象があります。immediate whitening phenomenonと呼ばれ、レーザーがシミの組織を十分に破壊できたかどうかの目安になります。しみのレーザー治療では、この見極めが重要となります。

 

 

扁平母斑(茶アザ)と老人性しみの違い、見分け方は?

まずは、出現時期の違いです。老人性しみは加齢がメインの原因なので、早くても20代後半、多くは30代から出てくることが多いです。これに対して、扁平母斑は「あざ」の一種ですので、多くは幼少期に出現します。次に、形の違いです。扁平母斑は細長いことが多い(特に縦長)ですが、肝斑以外のしみが細長いことは少ないです。あとは、表面の質感の違いなど、さまざまな要素を加味して診断します。

 

 

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)を消すのに、レーザー治療以外のダウンタイムのない治療はありますか?

基本的にはないと考えています。 ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)の治療において、レーザー以外の選択肢は現実的ではないかもしれません。皮膚の深い部分にある色素のみを、周りの組織のダメージを最小限にして除去できる方法においては、レーザーの「色にしか反応しない」という特性が必須条件だからです。当院では、Qスイッチルビーレーザーを用います。ADMに対しては、このレーザーがあらゆる面で優れていると考えられます。ダウンタイムのないIPL光治療(フォト)など、Qスイッチレーザー以外の治療はADM自体に対しては、ほとんど無効だと考えています。

 

 

レーザー治療後の炎症後色素沈着の主な薬は?

レーザー治療後の炎症後色素沈着(戻りシミ)には、色素産生を抑えるハイドロキノンやルミキシルと色素排出を促すトレチノインを併用することが多いです。しかし、注意しなければならないことは、これらの外用薬により患部が強い炎症を起こさないよう管理することです。炎症後色素沈着(戻りシミ)がレーザー照射による炎症が原因で起こっているため、さらなる炎症は、場合によっては悪化の原因になることもあるからです。

 

 

しみ取りレーザー後の炎症後色素沈着(戻りシミ)はどうして起こるのか?

レーザーは炎症を起こすため、防御反応として色素細胞が一時的に活性化します。怪我した後に、一時的な色素沈着が起こるのと同じ原因です。しみの部位はしみのない部位に比べて、色素細胞の活性が高い可能性もある(だからしみになっている)ので、色素沈着も起きやすいと考えられます。

 

 

しみのQスイッチレーザー後に水ぶくれができましたが大丈夫ですか?

大丈夫であることが多いです。Qスイッチルビーレーザーは比較的強い出力なので、しみの色調や設定した出力によっては、反応が強く出て水ぶくれ(水泡)が起きる可能性があります。なるべく水泡を刺激せずに破らないように扱う必要があります。できれば、ハイドロコロイドなどのシールで保護した方がよいでしょう。広範囲に水ぶくれができたり、赤みが長引く場合は、光線過敏などの原因で通常以上の炎症が起こっている可能性もあります。この場合は早めに診察を受けた方がよいと思われます。

 

 

しみはレーザーで取っても、再発する可能性はありますか?

老人性しみの場合は、紫外線や老化が原因なので再発する可能性はあります。そばかすは強い紫外線を受けると再発しやすいようです。ADMは再発した例を見たことがありません。老人性しみのレーザー治療では、治療後2週間前後で炎症後色素沈着(戻りシミ)が出てきて3~4か月後に消えるというのが一般的です。それ以降に患部が色素沈着を起こした場合、再発もありえます。この場合は、ある程度の間隔を空けてレーザーの再照射が必要になる可能性があります。

 

 

レーザー治療で色素が抜けて白くなった(白斑化)場合の治療法は?

レーザーのエネルギーにより色素細胞がダメージを受けて働かなくなった状態が白斑化であり、確実に有効と言える治療法はありません。レーザー治療が適切に行われている場合は、時間の経過とともに肌色が戻ってくる事が多いです。Qスイッチルビーレーザー治療などを繰り返す必要のある場合(ADM、太田母斑、TATOOなど)には、常に白斑化のリスクを念頭に慎重に、出力や治療間隔を調整して治療する必要があります。

 

 

レーザー治療後のかさぶたがいつまで経ってもも剥がれないのはなぜ?

レーザー治療後のかさぶたであれば剥がれないということはないはずです。遅くても2週間以内には自然と剥がれるのが普通です。ただ、部位によって代謝の早さが異なりますので、代謝の悪い部位(足など)では多少伸びる可能性はあります。いつまで待っても剥がれない場合は、かさぶたではなく、炎症後色素沈着(戻りシミ)もしくは、残ったシミそのものである場合も考えられますが、治療で適切な反応が得られている状況では非常に稀だと思います。

 

 

しみ取りレーザー治療時の焦げた臭いの原因は?

しみ取りレーザー治療時の焦げた臭いは、ほとんどが産毛が焦げた臭いです。炭酸ガスレーザーであれば、シミやイボの組織自体が焦げた臭いの可能性もあります。どちらにしても、特に問題はありません。

 

 

しみのレーザー治療後に使用するシールの役割は?

しみのレーザー治療後のシールの目的は、しみをきれいに安全に治すことです。しみのレーザー治療は、皮膚の表面にある角質や表皮といった組織にダメージが加わります。この部分は、もともと肌のバリアの機能をしています。この機能が、一時的に失われるわけですから、それに代替するバリアとしてシールも用います。またシールにより、患部の治りが早くなることは知られています。傷は治りが早ければ早いほどきれいに治ります。⇒詳しくはこちら

 

 

しみのレーザー治療後、薬なしで大丈夫?

大丈夫とは限りません。しみのレーザー治療の場合、治療直後は患部に強い炎症が起こっています。この炎症を抑えるため、冷却・抗炎症剤の外用を行います。また、一時的にお肌のバリア機能が低下した状態になりますので、細菌感染予防のための抗生物質を内服することもあります。かさぶたが剥がれた後は、必要に応じて美白剤などで、炎症後色素沈着(戻りシミ)のケアを行います。 以上が、当院での通常のアフターケアです。これらをしなくても、うまくきれいに治ってくれることもあります。しかし、アフターケアをしなかったことが原因で芳しくない経過を辿る可能性があります。どのような経過になるかを事前に予想することはできませんので、きれいに治るために必要なことを説明しておすすめしています。

 

 

しみが厚くなることはある?

しみにはいろんな種類がありますが、通常は老人性しみ(老人性色素斑、日光黒子)をいいます。加齢や光老化により、表皮のターンオーバー(新陳代謝)の異常が起きることが原因のひとつだとされています。ターンオーバーの異常、メラニンの異常蓄積により、表皮が肥厚しますので、しみは厚くなる可能性があります。マイクロスコープなどで観察しても、微妙に膨らんでいることが多いです。ある程度厚みが増してしまった場合には、Qスイッチルビーレーザーだけでは取り切れずに、炭酸ガスレーザーが必要になることもあります。

 

 

しみのレーザー治療は一度に何個まで可能か?

しみのレーザー治療は一度に何個でも可能です。当院では、しみやそばかすのQスイッチルビーレーザー治療で一度に数百個の治療は珍しくありません。ただし、治療に必要な表面麻酔の面積はあまり大きくなりすぎると、麻酔中毒のリスクがあります。また、レーザー治療後は、軽いやけどの状態ですので、その面積が大きくなりすぎるのもリスクがあります。安全に治療できる範囲内で難しい場合には、分割して行います。

 

 

しみのレーザー治療を受けた後が赤いが大丈夫ですか?

しみのQスイッチルビーレーザー治療後に赤みがあるのは、特に問題ないことが多いです。赤みの原因は、レーザー治療により一時的な炎症が起こっていること、皮膚が一時的に薄くなっていること、炎症後色素沈着(戻りシミ)を防ぐ外用薬を使用していることなどです。どれも一時的なものなので、時間の経過とともに軽快するのが普通です。自己判断をせず、定期的に通院して、診察を受けるのが最も無難な方法です。

 

 

 

レーザー治療後の色素沈着が何年も消えない?

怪我の後や、レーザー治療の後の色素沈着が消えるまでの期間は、個人差や部位による差があります。顔だと、だいたい6か月以内に消えることが多いですが、条件によっては長引くこともあります。色素沈着の原因となった炎症の度合いや、経過中のケアの方法、部位などを考え合わせて治療を考えます。1年以上経過している場合は、状況によっては、Qスイッチルビーレーザーの適応になることもあります。

 

 

自然とかさぶたになるようなしみはガンですか?

皮膚にできる悪性腫瘍の中には、一見普通のシミのように見えるものもあります。形がいびつであったり、色むらが大きい、色が濃い、触ってもいないのに炎症症状が起きるなどという場合には、安易にレーザー治療を受けずに、ダーモスコピー検査などを行うのがよいです。

 

 

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)と肝斑が混合している場合の治療順序は?

肝斑の状態によります。肝斑は完治するタイプのしみではありませんので、肝斑を治してからADMを治療するという方針では、いつまでたってもADMの治療が進みません。肝斑がとても濃い状況であれば、ある程度薄くするような治療をしてからADMの治療に取り掛かる場合もいありますが、肝斑が薄い場合には、予めトラネキサム酸の内服をしてADMの治療に取りかかる場合が多いです。ADMの治療は時間がかかりますので、なるべく早めに始めるようにしています。

 

 

しみのレーザー治療に最適な季節はいつ?

患者様の性格やライフスタイルによります。大雑把で面倒くさがりな性格であれば、治療後のアフターケアが疎かになる可能性があるので、秋から冬にかけてがよいでしょう。日焼けする予定がある方も同様です。肌をきれいにしたいと思っておられる方は、夏場でも極力日光を避けますし、UVケアもしっかりされます。このような方であれば、夏でも問題ないかもしれません。ご心配であれば、涼しい時期にされるとよいでしょう。 IPL光治療(フォトシルクプラスなど)に関しては、常識的なケアができているようであれば時期を問いません。

 

 

肝斑にQスイッチルビーレーザーを照射したらどうなりますか?

肝斑そのものに対するQスイッチルビーレーザー照射にはあまり意味はないと考えられます。 肝斑にQスイッチルビーレーザーを照射すると、かさぶたになり、1週間ほどでかさぶたが脱落してピンク色~赤みのあるお肌になります。その後、炎症後色素沈着(濃いことが多い)が出て、6か月ほどで元の肝斑の状態に戻ることが多いと思います。レーザーの反応が強すぎれば、白斑化の可能性もあります。白斑化すれば、その部位に関しては肝斑がなくなることもありますが、余計に目立つことが多いため、よい方法とはいえません。

 

 

肝斑の中にあるしみはQスイッチルビーレーザーで治療可能ですか?

治療可能であることが多いです。 肝斑のエリアの中に老人性しみがある場合、フォトシルクプラスなどのIPL光治療では、強い出力での照射が難しいので、ピンポイントで強く照射できるQスイッチルビーレーザーを使用することが多いです。ただし、治療後に濃い色素沈着が出ることが予想されますので、予めトラネキサム酸を内服したり、アフターケアをしっかり行う必要があります。

 

 

Qスイッチルビーレーザーは膨らんだしみも取れますか?

膨らみの程度と色素の濃さによります。 老人性色素斑は脂漏性角化症(膨らんだシミ、老人性イボ)に移行することがあります。この場合、色素が薄く、膨らみが大きい場合は、炭酸ガスレーザーでの治療が確実です。逆に、色素が濃く、膨らみが少ない場合は、Qスイッチルビーレーザーでも除去できることがあります。この判断は難しいので、診察を受けて頂くのがよいです。時々、老人性色素斑が赤くなって膨らむことがありますが、この場合はレーザー治療はせずにしばらく経過観察することが多いです。

 

 

 

 

フォトシルクプラスによるしみ・そばかす治療Q&A

フォトシルクプラスに関してよくある質問にお答えします。なお、回答は当院での診察および治療方法を基準にしています。したがって、当院以外のクリニックの治療方法に当てはまるとは限りません。同じ治療機器を使用していても、治療方法は大きく異なる場合も多々ありますので、予めご了承ください。

 

フォトシルクプラスについて

 

フォトシルクプラスの治療は痛いですか?

フォトシルクプラスは、痛みの少ない治療です。通常は、痛みが問題になることはありません。表面麻酔(シールやクリーム)が必要になることは稀です。 ただし、痛みの感じ方は人それぞれ異なります。治療に支障が出るような痛みを感じられる場合は、必要に応じて表面麻酔を使用します。 フォトシルクプラスの光は、メラニン色素に反応します。したがって、しみの治療がはじめてで、溜まっている色素の量が多い場合は多少の痛みを感じる場合があります。色素は、回数を重ねるごとに減少していきますので、それに伴い痛みも減少します。

 

 

他院でフォトシルクプラスを受けましたが、治療前に説明を受けたような黒いゴマ状のかさぶたはできませんでした。私の肌には効果がないのでしょうか?

治療前の肌の状態や詳しい設定などにもよりますが、通常はかさぶたができなくても効果はあります。フォトシルクプラスはマイルドな出力のIPL光治療器です。メラニン色素に反応する作用がありますが、通常は目立つかさぶた(一種のやけど)ができるほどではありません。ただし、表皮の面近くに濃い色素があれば強めの反応を起こしますので、状態によっては小さなかさぶた(マイクロクラスト)ができてしまうことはあります。皮膚の表面に色素が少ない場合は、かさぶたにはなりません。フォトシルクプラスにはしみの除去以外にも赤みの改善や、肌自体の美白・美肌効果があり、きちんとした技術で治療を行った場合、1回の治療でも実感頂けることが多いです。

 

 

他院で、フォトシルクプラスは何回も治療しないと効果がないと言われました。本当でしょうか?

複数回の治療を受けないと効果がないということはありません。フォトシルクプラスは、適切な照射が行われば、1回の治療のみでも効果をご実感頂けることが多い治療です。 もちろん、繰り返し行うことで、より高い効果が期待できます。当院では、コース割引設定などもなく、何回分もまとめてご購入いただくようなことをお勧めすることもございませんのでご安心ください。1回1回効果を実感して頂き、その都度必要性を感じて治療して頂ければ結構です。まずは一度当院のフォトシルクプラス治療をお試し頂いて、効果をご実感してみてください。

 

 

フォトシルクプラスの治療後に肝斑が濃くなったという話を聞いたことがあるので心配です。

肝斑は特殊なしみです。フォトシルクプラスに限らず、すべての外的刺激(レーザー、ピーリング、紫外線、擦過刺激など)やホルモンの変化などが肝斑に影響すると考えられています。フォトシルクプラスは数あるIPL光治療の中でも、肝斑に対しての効果が認められている機器ですが、肌の状態や設定、照射方法によっては、肝斑が濃くなる刺激となってしまう可能性はゼロでありません。 このようなことを回避するために重要なのが、診察時の十分な問診・観察や治療時の絶妙な照射調整です。

 

 

他院では医師ではないスタッフさんが治療を行っていましたが大丈夫なのでしょうか?

当院では、医師である院長が治療を行います。しみのレーザー治療はもちろん、看護師が治療を担当することが多いIPL光治療(フォトシルクプラス)も、院長自身が行います。これは、治療の効果を最大限にするためです。 医師以外のスタッフが治療を行う場合、出力設定などは管理する医師が行うことが義務付けられています。また医師以外のスタッフが治療を行う場合、リスクを避けるための無難な設定になってしまうことが多く、効果も限定的になりがちです。 最大限の効果を求めれば、治療中の肌の状態・反応を見て、細かく設定を変更しながら最大限の治療を行っていく必要があり、これができるのは医師のみだと認識しています。

 

 

フォトシルクプラスの料金がクリニックによってかなり違うのはどうしてですか?

保険診療では、治療に細かい規定があり、治療内容も料金も基本的には一律です。美容医療は自由診療なのですべて医師の裁量に任せられています。つまり、自由診療の場合、同じ機器を使用していても、治療内容が同じとは限りません。同じフォトシルクプラスという機器を使っていても、どのように治療するか(施術者、照射数、照射の仕方など⇒効果)が、クリニックによって全く違うということです。「誰がどのように治療し、どれくらいの効果がでるのか」が治療の価値だと考えています。料金はいろいろな要素で決まります。治療を担当するのが医師か医師以外のスタッフか、照射数や施術にかける時間、広告費などのコストなどの要素です。料金が安くても効果の少ない治療に価値はありません。

 

 

フォトシルクプラスのショット数を教えてください

当院では治療範囲に応じて最低照射数を決めております。全顔150以上、両頬100以上を目安にしています(実際の治療では必要に応じて、さらに照射数が増えることが多いです。)。 これは患者様間に不公平が出ないようにするため、また他院との料金比較における患者様の判断材料を提供するためです。 フォトシルクプラスの照射数に規定はありません。つまり、照射数が10ショットでも100ショットでも1回の治療と言えます。照射数は、多ければ多いほどよいというものでもありませんが、治療の性質上、【少ない照射でよく効く】はずがありません。 当院の治療では1ショットずつ肌の反応を見ながら、最大限の照射を行っていきますので、フォトシルクプラスの治療経験がある方が受けられた場合でも、そのショット数や丁寧さ、出力の差に驚かれることが多いです。是非一度お試しください。

 

 

フォトシルクプラスの出力(数値)について知りたい。どこくらいが一番効果的なのですか?

フォトシルクプラスの効果は、出力設定だけでは決まりません。出力とは、機器から出るときの光のエネルギーの大きさのことです。このエネルギーを、肌にどのように作用させるかによって効果は変わってきます。そのときの肌の状態、塗布するジェルの温度、厚み、ハンドピースの角度、かける圧力、照射の重ね具合…たくさんの要素で、治療効果のすべてが変わってきます。フォトシルクプラスは、日焼けマシーンのような全自動機器ではありません。効果は、それを操作する人間次第です。だから、きちんと診察して、誰が、どのように治療をするのかが重要なのです。

 

 

フォトシルクでしみがとれないのはなぜ?

フォトシルクプラスは、どんなしみでも取れるような設計がされていないからです。どんなしみ(老人性しみやそばかす、ADMなど)でも確実に取るには、Qスイッチルビーレーザーや炭酸ガスレーザーなどが必要です。これらのレーザーは、治療後に目立つかさぶたができる(=軽くやけどする)ほどの反応があります。フォトシルクプラスでどんなしみでもダウンタイムなく取れるのであれば、Qスイッチルビーレーザーなど存在する意味がありません。 フォトシルクプラスは治療後にダウンタイムが少ないことが特徴です。マイルドなエネルギー特性で、取れるしみ(濃くて小さなしみ)もありますが、何回やっても取れないしみ(大きいもの、色が薄いもの、厚みのあるもの)もあります。そのかわり、全体的に照射できるのでくすみが改善し、肌も活性化します。フォトシルクプラスで取れないようなしみに対しては、Qスイッチルビーレーザーの適応となります。

 

 

フォトシルクプラス治療後の水ぶくれやミミズ腫れはどのようにな状況ですか?

治療直後から発生し、線状もしくは四角に近い形の水泡やミミズ腫れなら、フォトシルクプラスによるやけどの可能性があります。治療直後ではなく、翌日などに小さな水泡が多数出現し、かゆみなどの症状を伴う場合、何らかのアレルギー症状が考えられます。非常に稀ですが、光に対するアレルギーもあり得ます。他にはヘルペスの活性化などもあり得ます。 いずれにしても、患者様ご自身ではなかなか判断できないと思われますので、信頼できる医師の診察を受けるのがベストです。

 

 

IPL光治療(フォト)は、診察だけ医師が行い、実際の治療は看護師が照射するのが普通ですか?

フォトシルクプラスなどのIPL光治療は、診察だけは医師が行い、実際の治療は医師以外のスタッフが行うことがほとんどです。治療を行うスタッフは看護師の場合が多いですが、中には免許を持たないスタッフが担当することもあるようです。 当院では、診察も実際の照射もすべて院長(医師)が責任を持って行います。言うまでもありませんが、効果と安全性のためです。フォトシルクプラスは、照射方法により治療効果が全く違ってくるからです。

 

 

上まぶたにフォトシルクプラスの照射はできますか?

コンタクト型アイシールドを装着すれば、照射自体は可能だと思いますが、効果が出るような照射は難しいと思いますので、当院では行っていません。 フォトシルクプラスの光はレーザーと違い、散乱光(広がる光)であり、1ショットの照射面積が大きいです。上まぶたはまつ毛と眉毛に囲まれたエリアでとても狭い部分なので、無理すればどちらも焦げてしまう可能性があります。それを避けようとすれば、とても中途半端な照射になってしまい、治療の意味自体が薄れます。 上まぶたのしみやそばかすが気になる場合は、Qスイッチルビーレーザーがベストです。レーザーですので、光が広がって睫毛・眉毛が焦げる心配もないですし、どんなに入り組んだ場所にある小さいしみでもピンポイントに照射でき、確実に取ることが出来るからです。コンタクト型アイシールドを装着すれば眼への影響も心配ありません。

 

 

フォトシルクプラスなどのIPL光治療はしみが再発しやすいですか?

フォトシルクプラスなどのIPL光治療は、色素が濃く小さなしみ・そばかすの場合は、完全に除去できる場合もありますが、大きめのしみや色素の薄いしみの場合は、消えたように見えてもしみの組織が残存している場合が多いです。 しみの組織が完全に除去されていませんので、徐々に色素が濃く戻ってくることが多いのです。厳密にいえば、この状況はしみの再発ではなく、単にしみが取り切れていないだけと言えます。ある程度の大きさのしみを完全に除去するには、Qスイッチルビーレーザーが必要です。

 

 

フォトシルクプラスはレーザーではないのですか?

光は様々な波長(種類)の光の集合体といえます。レーザーとは、そのうちのひとつの波長の光を強めたものです。これは、単一の目的を達成させるために考えられています。たとえば、ルビーレーザー(波長694nm)は、メラニン色素には強く吸収されますが、その他のもの(ヘモグロビン:赤みや水)にはほとんど吸収されない光です。光が持つエネルギーをメラニン色素(しみ)の破壊のみに集中させて、しみを完全除去する目的を果たすように設計されています。 フォトシルクプラスなどのIPL光治療機器はレーザーではなく、たくさんの光の集合体です。メラニン色素(しみ・くすみ)やヘモグロビン(赤み)、水(肌自体)などに反応します。光が持つエネルギーは、分散されますので、ひとつひとつの目的に対する効果は、レーザーには及びませんが、しみ・くすみ・赤み・肌質改善など、効果が多岐にわたることが特徴です。

 

 

フォトシルクプラスを鼻のそばかすに照射してもらいましたが、全く反応しませんでした。なぜですか?

フォトシルクプラスに限らず、ほとんどのレーザーや光治療は、皮膚面に対して垂直に照射して初めて本来のポテンシャルが発揮できるように設計されています。フォトシルクプラスに関しては、元々顔全体のお肌を隙間なく治療するために設計されています。ハンドピースもある程度の大きさがあり、1ショットの照射面積も大きいため、鼻など複雑な形状の部位へは、垂直に照射することが難く、フォトシルクプラスの本来のポテンシャルを発揮できません。 入り組んだ部位へのピンポイント治療に関しては、Qスイッチルビーレーザーが最適です。どんな場所でも確実な治療が可能です。

 

 

フォトシルクプラスはしみやくすみだけでなく、老人性血管腫や毛細血管拡張、赤ら顔、ニキビ跡の赤みなどにも効果がありますか?

フォトシルクプラスは、Qスイッチルビーレーザーと異なり、メラニン色素(茶色)だけでなく、ヘモグロビン(赤色)にも良く反応します。したがって、老人性血管腫(赤いイボ)や赤ら顔、ニキビ跡の赤みにも高い効果が期待できます。特にニキビ跡の赤みに対しては、かなりの改善効果が期待できると考えています。

 

 

フォトシルクプラスの治療に保険証は必要ですか?

フォトシルクプラスの治療は、すべて健康保険適応外なので、保険証は必要ありません。

 

 

フォトシルクプラスはほくろの治療に有効ですか?

あまり有効とは言えません。 ホクロはしみに比べて深いことが多いので、フォトシルクプラスで完全に除去できることは少なく、たいていは薄くなった状態で残存します。稀なケースですが、フォトシルクプラス治療による刺激により、より色素が濃くなって再発したり、大きくなることもあります。当院では、フォトシルクプラスの治療の際、目立つホクロに関しては、シールなどで保護し、照射を避けることをおすすめしています。

 

 

フォトシルクプラスはイボに効きますか?

完全に除去することは難しいですが、有効な場合があります。イボには、いろいろな種類があります。老人性イボ(脂漏性角化症)は、色素を伴うことが多く、小さくて色が濃い場合、フォトシルクプラスに強く反応してかさぶたになり、除去できる可能性があります。しかし、隆起(膨らみ)が大きい場合、色素が薄い場合は、フォトシルクプラスの治療では不十分で、炭酸ガスレーザーが必要になるのが普通です。ウイルス性イボ(尋常性疣贅など)の場合は、色素がほとんどありませんので、フォトシルクプラス治療は有効ではありません。

 

 

フォトシルクプラスなどのIPL光治療で白斑化(白抜け)が起きる危険性はありますか?

白斑化の危険性は少ないと考えます。IPL光治療は、メラニン色素に対してマイルドに反応するように設計されていますから、白斑化が起こるような強いダメージを与えることは非常に稀です。しかし、火傷などを起こした場合や、レーザー治療後の炎症後色素沈着(戻りシミ)に対して強い出力で治療した場合には、その限りではありません。

 

 

フォトシルクプラスの一回だけの治療でも効果は実感できますか?

フォトシルクプラスは1回目の治療が、もっとも効果を実感しやすいかもしれません。表層にある色素が光に反応して小さなかさぶた(マイクロクラスト)を形成し脱落することが多く、この経過が目に見えるからです。「5回くらいやらないと効果がない」などの文言をよく目にしますが、そのようなことはありません。ただし、肌の若返りという観点で考えた場合は、5回くらい治療を繰り返すのがベストといえます。その後も可能であれば、一定期間ごとには繰り返すのがよいです。肌を常に新鮮に保つことが、お肌のアンチエイジングに役立つからです。

 

 

フォトシルクプラスでしみやくすみが悪化(逆に濃くなる)ことはありますか?

フォトシルクプラスは、メラニン色素に反応して分解し、しみが薄くなるのが普通です。治療後にしみが濃くなるケースは、肝斑や炎症後色素沈着、ホクロへの照射が考えられます。 フォトシルクプラスは、マイルドな治療ですので、通常は炎症後色素沈着(戻りシミ)を起こしにくいのですが、治療対象とするしみの色が濃い場合、治療時の肌の状態が良くない場合、肌の状態に対して出力が強すぎる場合、治療部位に肝斑が存在する場合などには、強い炎症を起こし、炎症後色素沈着が出現する可能性があります。この場合は、一定期間しみが濃くなる現象が見られる可能性があります。ただし、適切なアフターケアを行えば時間の経過とともに薄くなることが多いです。

 

 

フォトシルクプラス後の外用クリームは必要ですか?

フォトシルクプラスに限らず、レーザー治療や光治療は、肌にある程度のダメージを与える治療です。したがって、治療後は多少なりとも炎症を伴うため、炎症止めの外用薬は使用した方がよいです。強すぎる炎症は色素沈着などを起こす可能性があるからです。また、フォトシルクプラスの治療後は、メラニン色素の産生を抑える外用薬(ハイドロキノンなど)も有効です。

 

 

フォトシルクプラスは肝斑に照射できますか?肝斑は悪化することはありますか?

フォトシルクプラスは肝斑に対しても照射可能です。ただし、肝斑の状態(色素の濃さ、トラネキサム酸内服の有無など)に適した方法で照射しないと、逆に濃くなる可能性があります。これは、フォトシルクプラスに限らず、ほとんどのレーザー治療・光治療に共通のリスクです。肝斑に対しては、弱すぎれば効果が少なく、強すぎればリスクが高くなるので、絶妙な調整が必要になります。

 

 

フォトシルクプラスは炎症がある部位にも照射可能ですか?

フォトシルクプラスに限らず、ほとんどのレーザー治療・光治療は、肌にダメージを与えることにより効果が出ます。したがって、強い炎症があるなど、すでに治療部位に大きなダメージがある場合は、治療により肌の限界を超えてしまう可能性があるため、治療をおすすめできません。炎症が治まってからの治療が安全と言えます。ただし、炎症がニキビによって起きている場合は、問題なく照射可能な場合が多いです。フォトシルクプラスは、ニキビ跡の赤みにとても効果的です。

 

 

いろいろなIPL光治療機器がありますが、フォトシルクプラスのメリットはなんですか?

一番のメリットはハンドピースの大きさ・重さ・形状・操作性だと考えています。これらの要素は照射しやすさに影響し、照射しやすさは、効果に直結すると考えています。光の特性なども各機器ごとに違いがあるのですが、効果にとってそれほど重要だとは考えていません。一流メーカーの機器はどれも優秀な光特性だからです。

 

 

フォトシルクプラスは目の下のクマにも有効?

クマの原因はさまざまです(⇒こちら)。この中でフォトシルクプラスなどの光治療で改善する可能性のあるのは、色素沈着や血管のいわゆる色グマです。しかし、クマは部位的に目に近く、ゴーグルをした状態ではしっかり照射するのは難しい部位です。あまり無理をすれば、目に影響が出たり、睫毛が焦げてしまったりするリスクがあります。 クマの原因の大部分を占めるのは、凹みによる影グマです。フォトシルクプラスなどの光治療は影グマにはあまり有効ではありません。

 

 

 

 

フォトシルクプラスの効果の持続期間は?

ボトックスやヒアルロン酸などの治療と違い、フォトシルクプラスの効果に明確な持続期間はありません。フォトシルクプラス治療により、しみは薄くなり、肌は活性化されますが、加齢とともに、再びお肌の代謝が悪くなり、しみやくすみができやすくなります。肌の老化スピードは人によって大きく違います。したがって、フォトシルクプラスの効果の持続時間も人によりさまざまだと考えています。

 

 

フォトシルクプラスは何回目の治療までかさぶたができますか?

フォトシルクプラスにおいて、小さなかさぶた(マイクロクラスと)が出やすいのは、皮膚表面に色素が多い場合です。通常は、初回(光治療などを受けたことがない状態)や、久しぶりの治療時にかさぶたができやすいです。 1回目で適切な治療がされていれば、2回目以降の治療では、かさぶたが大幅に減るでしょう。毎回かさぶたになるようだと、肌の状態に対して出力が強すぎる可能性があります。肌のダメージが強ければ、治療後に色素沈着が起きることがあり、この色素沈着にフォトシルクプラスが反応して、また色素沈着を起こすという悪循環が考えられます。このような場合には、適切な治療間隔を空ける必要がありますと考えられます。

 

 

フォトシルクプラスとレーザーはどちらがシミに対して効果がある?

レーザーとフォトシルクプラスは治療の目的が違いますので、比べることができません。レーザーの目的は、個々のシミを少ない治療回数で確実に除去することです。フォトシルクプラスの目的は、肌全体の活性化としみを薄くすることです。目的に合わせた選択が必要です。

 

 

フォトシルクプラスの治療後に腫れることがありますか?

稀ですが、フォトシルクプラス治療後に赤く腫れることがあります。特に、入浴やサウナなどで身体が温まったときに起きやすいようです。通常は一時的ですので、炎症止めの外用薬を数日使用すれば軽快します。

 

 

フォトシルクプラスができない可能性のある場合は?

光線過敏症・光アレルギー(非常に稀)、光線過敏を起こす薬剤を内服している場合、皮膚に強い炎症がある場合、皮膚が極端に色素沈着(日焼け含む)している場合、ヘルペス治療中、皮膚に悪性腫瘍の可能性がある部位、皮膚になんらかの色がついている場合(刺青など)、てんかんの既往歴、妊娠中などでです。診察時に状況により判断します。

 

 

フォトシルクプラス治療後のかさぶたが1週間経っても剥がれないが大丈夫でしょうか?

Qスイッチルビーレーザーなどの治療後にできるかさぶたに比べると、フォトシルクプラスによってできたかさぶたが剥がれるまでには時間がかかることが多いです。部位によっては2週間前後かかることもあります。しかし、かさぶたである以上必ず剥がれると考えられます。もし、長期にわたり剥がれないのであれば、かさぶたではない(色素沈着など)可能性があります。

 

 

フォトシルクプラスの治療後は洗顔やメイクができますか?

フォトシルクプラスの治療後は、洗顔やメイクに制限はありません。たたし、肌は普段よりも少し敏感になっていますので、強く擦らず優しく行うようにしてください。

 

 

 

 

フォトシルクプラス治療後にほくろが膨らみました。大丈夫でしょうか?

フォトシルクプラスはメラニン色素に反応する光を使用しています。色素の濃いホクロなどは反応が強く出る場合があります。治療直後にホクロが膨らんだのであれば、一時的な炎症によるものだと考えられます。通常は、ホクロの色素が薄くなる変化を起こしますが、稀に刺激により逆に色素が濃くなったり、大きくなったりする可能性があります。

 

 

フォトシルクプラス治療後にしみができた?

フォトシルクプラスを行ったことが原因でしみが発生することは、通常は考えにくいです。多くの場合は、治療前から存在しており(治療前写真で確認できます)、治療後には肌をよく観察するようになるため、気づくということが多いです。それ以外では、紫外線の影響が考えられます。フォトシルクプラスの治療後は、短時間ですがお肌が敏感になっています。このようなときに、強い紫外線を浴びてしまうことがしみ発生の原因になることは考えられます。また、水泡になったなどのトラブルの際には、炎症後色素沈着が出現することは考えられます。この場合は、しみのように円形に近い形ではなく、線状や四角形(フォトシルクプラスの照射野の形)に色素沈着する場合が多いです。

 

 

 

 

肝斑治療Q&A

このQ&Aの回答については、当院での診療を基準にしています。当院以外のクリニックの診療に当てはまるとは限りません。同じ治療機器・医薬品を使用していても、治療方法は大きく異なる場合も多々ありますので、予めご了承ください。

 

肝斑治療について

 

他院で肝斑だと診断され、内服のお薬を処方されました。もう何か月も飲んでいますが、全く変化がありません。レーザー治療でよくなりますか?

 このような状況で、しばしば目にするのが、そもそも肝斑の診断自体が誤っているケースです。 ADMや老人性しみなどが肝斑と診断され、延々とトラネキサム酸を処方されている例がとても多いです。トラネキサム酸内服は、老人性しみやADMに対しては、通常効果がありません。
肝斑の診断が正しければ、レーザー治療や光治療、ケミカルピーリングと内服療法の併用が効果的です。肝斑治療における代表的な内服薬はトラネキサム酸です。トラネキサム酸は、色素細胞がメラニン色素を作るのを抑制します。肌の代謝の良い状態なら、時間と共に肌の代謝で色素が排出され、肝斑が薄くなります。 肌の代謝が悪い状態だと、トラネキサム酸が効いていても、なかなか薄くならない可能性もあります。肌の代謝を良くするのが、レーザー治療や光治療、ケミカルピーリングです。 当院では、トラネキサム酸のみで肝斑が薄くならない方には、レーザー治療やピーリングと内服療法の併用をお勧めしています。  しみ治療では、診断がとても重要です。

 

 

肝斑は治療しても治らないと病院で言われました。本当でしょうか?

 肝斑は体質的なものなので、治療によって完治させるのは確かに難しいです。しかし、適切な治療により、濃く出ている肝斑を薄くすることは可能です。肝斑が薄くなった後に、しっかりした日常生活のケアや、適切な内服薬の使用により、肝斑が薄い状態をキープすることは可能なので、治療を受ける価値は高いと考えています。

 

 

肝斑は閉経したらすぐに消えるものですか?

閉経後すぐに消えるとは限りません。 当院の経験では、閉経後すぐに肝斑が消える方は少ないです。多くの方は、閉経後もしばらくの間、肝斑と付き合っていく必要があります。自然に消えるのを待つのも一つの方法ですが、消えるまでずっと我慢しなければなりません。治療によって肝斑が薄い状態になれば、楽しく過ごすことが出来ると患者様には好評です。

 

 

肝斑治療後の日常生活上での注意点はありますか?

肝斑は、日常生活上でのケアが重要です。 特に気を付けて頂きたいのは、擦る刺激を避けることです。患者様の中には、どうしても気になるので無意識に触っている方がいらっしゃいます。こすったり触ったりすることは、肝斑を濃くする代表的な刺激です。無意識だと触ってしまいますので、意識して必要以上に触らないようにしないといけません。紫外線予防も重要です。

 

 

肝斑にレーザー治療は禁忌と聞きましたが、レーザー治療をしても大丈夫なのでしょうか?

レーザー治療にもいろいろあります。一般的に、しみ取りで使用するQスイッチルビーレーザーなどは肝斑を濃くする可能性が高いので確かに禁忌といえます。しかし、このQスイッチルビーレーザーも肝斑に混在する普通のしみを除去するには必要不可欠な存在です。一概にレーザー治療が禁忌なのではなく、肝斑の特性をきちんと理解した使い方ができないと、肝斑を悪化させる原因になり得るということです。当院では、肝斑の治療目的の場合は、肝斑への効果も認められている光治療器であるフォトシルクプラスやヤグレーザーを用います。どちらも適切に使用すれば、肝斑に有効です。

 

 

肝斑としみが混じっている場合、しみの治療は可能でしょうか?

状態によっては可能です。肝斑に老人性しみが混じっている場合は、老人性しみの部位だけに Qスイッチルビーレーザーを用いることが多いです。Qスイッチルビーレーザーは、肝斑の刺激になることがあり、通常より炎症後色素沈着が強く出る可能性がありますが、適切なアフターケアを実施することにより、通常は時間と共に薄くなっていきます。 

 

 

トラネキサム酸は、保険で処方してもらえますか?

トラネキサム酸は肝斑への保険適応はありません。 したがって、自費での処方となります。当院では、架空の保険病名を勝手に付けて保険適応で処方する(=不正請求行為)ことは一切いたしません。

 

 

トラネキサム酸は血がドロドロになると聞いたことがありますが、大丈夫なのでしょうか?

トラネキサム酸で血液がドロドロになり固まりやすくことはありませんが、止血作用はあります。 このため、もともと血液が固まりやすくなっている方(血栓症、女性ホルモン補充治療中、重度の喫煙者など)は避けた方がよい場合があります。トラネキサム酸は、副作用が少ないお薬なので、健康な方には通常は問題ありません。

 

 

肝斑にとって一番効果的な医療機器はどの種類ですか?

医療機器の種類というよりは、その使い方が一番重要です。 現在、多くのレーザー治療器が開発されています。その中には、肝斑に有効とされる機器も複数あります。どの機器においても必要なのは、肝斑の特性を知ること、そして適切な照射方法ができることです。肝斑のレーザー治療の目的は、肝斑に刺激にならないような設定で、色素をマイルドに分解すること、そして肌の色素代謝を高めることです。この目的が達成できる機器であれば問題ありません。当院では、フォトシルクプラスとヤグレーザーを用いています。

 

 

肝斑にレーザートーニング(ヤグレーザー)をすると白抜け(白斑化)になると聞いたのですが本当ですか?

肝斑に、Qスイッチヤグレーザーを低出力で照射する治療があります(レーザートーニングと呼ばれています)。過去に、この治療で治療部位がまだらになったり、部分的に白く抜ける(白斑化)などの報告が学会であったそうです。この報告についての詳細は、当院では分かりません。 できてしまった白斑を治療によって改善させることは難しいですが、一時的な色素細胞へのダメージで起こっている場合は、時間の経過とともに自然に回復する可能性があると考えています。 当院で肝斑治療に使用するレーザーはQスイッチヤグレーザーではありませんので、ご安心ください。

 

 

ルビーレーザーは肝斑治療してもいいの?

通常、肝斑を治療するのにルビーレーザー(Qスイッチ)は使用しません。肝斑に使用した場合、濃い炎症後色素沈着を起こす可能性があること、白斑化する可能性があることなどが言われていますが、一番の理由は治療効果が少ないことです。肝斑は、普通のしみ(老人性しみ、日光黒子)とは根本的に異なりますので、色素を強く破壊することで改善させるのは難しいと考えています。ただし、肝斑のエリアの中に存在している普通のしみに対しては、フォトなどの光治療よりも、Qスイッチルビーレーザーが有効です。

 

 

肝斑は治りますか?

YESともNOとも言えます。肝斑は体質(色素細胞の異常)だと考えています。体質である以上、治療で完治させるのはとても難しいといえます。アレルギーなどを完治させるのが難しいのと同様です。逆に体質なので、自然に治ることはあります。「最新のレーザー治療で肝斑は治療可能」というニュアンスの宣伝文句を見かけますが、完治できるわけではありません。当院では、肝斑に対する治療は、すべて対処療法だと考えています。しかし、対処療法でもうまくコントロールできれば、肝斑が目立たない状態を維持することができるので、治療の価値は大きいです。

 

 

肝斑はさわらなければ治りますか?摩擦や刺激が原因ですか?

治るとまでは言えませんが、改善する可能性はあります。肝斑の重要な悪化因子のひとつが摩擦刺激です。肝斑を気にするあまり、無意識に患部をさすっている患者様をよく目にしますが、これは肝斑悪化の原因になります。肝斑部を必要以上に触らないことを、意識的に実践するだけでも肝斑は改善することが多いです。ただし、悪化因子は摩擦刺激だけではありません。もっとも有名な悪化因子は、女性ホルモンであり、これが肝斑治療を難しくしています。

 

 

肌の新陳代謝良くすれば肝斑は消えますか?

肌の色は、色素細胞が作り出すメラニン色素の量と、肌の代謝によって排出されるメラニン色素の量の収支で決まります。肝斑では、普通の方に比べて、作り出されるメラニン色素が多いので、茶色く見えます。肝斑を薄くするには、作り出される色素の量を減らして、肌の色素排出(代謝)を増やすことが必要です。新陳代謝を良くするためにクリニックで行うのが、レーザー治療・光治療・ケミカルピーリングなどです。ただし、これらが肌にとって強い刺激になると、色素産生が増えてしまう(=悪化する)ので、微妙な調節が必要になります。

 

 

フォトシルクプラスで、 肝斑が一回で取れますか?

なかなか難しいと思います。肝斑は、強い刺激に対して濃い色素沈着を起こす性質を持っています。厚いかさぶたが出来るほどの反応は、逆効果になる可能性が高いです。肝斑にとって刺激になりにくいマイルドな照射設定で回数をかけて薄くしていくのが通常のやり方です。

 

 

メガネ跡のように皮膚の色が変わるくすみは肝斑ですか?

サングラスをして日焼けしたわけでもないのに、眼鏡(メガネ)跡のようなくすみが出てきた場合は、高い確率で肝斑だと思います。肝斑の出方は特徴的で、下まぶたの目に近い部分にはできないことが多いです。結果的に下まぶただけが白く見えます。これが眼鏡(メガネ)跡のように見えるのです。

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